「ネット社会を生きる奥義」 羽生善治(前編)(2006/06/19)
「ネット社会を生きる奥義」 羽生善治(後編)(2006/06/22)

今回の棋聖戦は名だたる強豪を相手に競り勝ち挑戦権を勝ち取った小林 覚 九段との対戦であったが、4−0 のストレートで圧勝した。昨年の棋聖戦では羽根直樹棋聖に挑戦し、やはり 4−0 で勝ち、棋聖となっている。このところ、囲碁界では若手が台頭し、山下敬吾、羽根直樹、張栩、高尾紳路 の4人が四天王と呼ばれ、大きなタイトルをたらい回しにしている。獲得タイトル数はまだ山下がトップという訳ではないが、棋風がユニークというか攻撃的というか守って勝つことをしない。

つまり、外野や対戦相手にとって想定外の一手が心理的にも動揺を呼び、大きな振替わりや、思わぬ劫立てが生じたりして終わってみれば山下の勝ちになるケースが多い。中盤でのそのような戦法が本人にも確信があってのこととは思われないが、これで負けても納得と思っている感じがする。

<第4局>黒番 小林覚九段 対 白番 山下敬吾棋聖
142手完、白中押し勝ち
我々アマチュアが見ても局中にサプライズがあり、それが勝因となっているケースが多い。つまり、型通り打って手堅く勝つタイプではない。プロの世界だから負けることもあるが、約7割の勝率は驚異的である。私の印象としてはこの先も含めて現役中は生涯のトータルで悔いのない戦いを試みているような気がしてならない。1戦1戦を確実に勝つ戦法でなく、100戦がすべて変化に富んだ戦いであり、観戦者にとってもその意外性が面白い。142手完、白中押し勝ち
つまり、外野や対戦相手にとって想定外の一手が心理的にも動揺を呼び、大きな振替わりや、思わぬ劫立てが生じたりして終わってみれば山下の勝ちになるケースが多い。中盤でのそのような戦法が本人にも確信があってのこととは思われないが、これで負けても納得と思っている感じがする。

